待ちに待った「KBS trio」。
K・・・・金子健(B)
B・・・・Benny Green(P)
S・・・・井上聡(G)
あのオスカー・ピーターソンから名指しで後継者と言わしめたBennyの演奏が
ここみかはうすにこだました。
至福の約2時間。
皆が音の一粒一粒を聴き逃すまいと固唾をのんで見つめたステージだった。
ギター・ベースの弦のきしむ音、余韻までが一つの音の世界であり、アイコンタクト
や微笑みさえもが舞台だった。
このフラットなみかはうすが同じ水槽にいるように皆でその浮遊感を楽しんだ。
井上さんのファンキーかつファンサービス満点のソロは健在。
さすがだよな~とやはり感じる。
井上さんは、美佳流に言うと「顔弾きプレーヤー」。
彼の表情を見ているだけでも音が伝わってくる。今回もいい顔をしてた。
Bennyは、一言で言うと「緻密」。
どんな音も計算されたように感じる。音数自体はとっても少ない、しかもほとんど
ペダルを使わない。この空間で一番気持ちいい音と音量を奏で、決して華美で
ないのだが絶妙なバランスでピュアに心に刺すピアノなのだ。
こちらとしても「生」を味わってほしくて、極力音響は最低レベルに。
・・・・ふと、「静は動を制す」と脳裏に浮かんだ。
この日は静かな秋雨の夜。小雨がみかはうすのガラス窓に当たる音すら聞こえ
それさえもミュージックだった。
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